知っていると助かる?!緊急避妊ピルについて

あなたは現在、望まない妊娠による中絶手術が行われている数をご存知ですか?1年で30万件もの中絶手術が行われています。赤ちゃんの一年の出生数が110万人という事からもかなりの数の中絶手術が行われていることが分かります。

言うまでもありませんが中絶手術は女性の心にも体にも大きな負担のあるものです。望まない妊娠による中絶手術を避けるために緊急避妊ピルというものがあります。この存在を知っているといないとでは大きな差があります。

では今回は、この緊急避妊ピルについて詳しく考察していきましょう。

■緊急避妊ピルっていったい何なの?緊急避妊ピルの特徴とは

緊急避妊ピルとは望まない妊娠を避けるための薬です。避妊がうまくいかなかった性交後や、あってはなりませんが性犯罪に巻き込まれた時などに使用することが出来ます。性交後にホルモン剤を服用する事で受精卵の子宮内膜着床を防ぎます。

事後避妊薬や緊急避妊薬といった名前で呼ばれることもあります。欧米では一般的に広く知られている方法ですが日本では普及も告知も遅れていると言わざるを得ません。

緊急避妊ピルはあくまでも避妊目的のものであり妊娠が成立してしまった後では効果はありません。その為、妊娠反応が出てからの服用は意味のないものとなってしまいます。

どういった作用があり避妊できるのかは服用した時期にもよるのですが、基本的には子宮内膜に作用し着床を防ぐ働きがあると考えて下さい。受精が起こり、受精卵が1週間かけて卵管を通って子宮内膜にたどり着くまでに子宮内膜を着床するのに不向きな状態にする事で避妊をさせるのです。正しく使用するとその効果は97~99%とも言われます。

緊急避妊ピルは入手する年齢制限などもなく、一般的には未成年でも親の同意や同席なしに手に入れることが出来ます。問診を行い、問題なければすぐに処方してくれるところがほとんどで、内診なども無い場合が多いです。

ですから、いざという時の為に手元に置いて置くというのも1つの考え方ではあります。しかし、正しく使用したとしても100%の確率で避妊できるわけではないので普段から妊娠を望まない場合は副作用の少ない低用量ピルでの避妊をおすすめします。

■緊急避妊ピルの使用方法と、その効果は?

では緊急避妊ピルはどのようなタイミングで飲むと良いのでしょうか。緊急避妊ピルは避妊失敗の可能性のある性交後から72時間以内に服用してください。時間が経てば経つほど緊急避妊ピル効果は得られなくなります。緊急避妊ピルは72時間以上経過した後では効果が得られません。

飲み方としては、性交後72時間以内に1回服用し、さらに1回目の服用から12時間後、もう1回服用します。服用後2時間以内に吐き気などの副作用から嘔吐してしまった場合は念のためもう1度緊急避妊ピルを飲みなおしましょう。

2時間以上経っているならもし吐いてしまっても成分は体に吸収されていますのでそのまま様子を見てよいでしょう。現在、効果があるとされている方法はエチニルエストラジオールとノルゲストレルというホルモン剤を摂取する方法です。日本では認可されたものがまだなく、中用量ピルのドオルトンもしくはプラノバールで代用されています。

緊急避妊ピルはあくまでも緊急用と言う位置づけを心にとめておいてください。頻回に使用する事は避妊失敗率や副作用の面からみてもリスクが高いと言えるからです。

しかも緊急避妊ピルの避妊効果があったかどうかはすぐには分かりません。緊急避妊ピル服用後、生理が来て初めて効果があったことが分かります。基本的には緊急避妊ピルを使用した場合、通常の生理周期より早く生理が来る傾向にあります。

生理が生理予定日から1週間以上遅れた場合は妊娠している可能性がありますので早めの産婦人科受診が勧められます。生理予定日から1週間以上経ってからの生理も、実は生理ではなく着床出血だったとか流産兆候だったなんて言う可能性もありますので産婦人科に受診する事をお勧めします。

緊急避妊ピルの副作用と注意点は?

緊急避妊ピルには重篤ではないにせよ副作用が確認されています。むかつき、吐き気、嘔吐、めまい、腹痛、むくみ、下痢、不正性器出血などが副作用として挙げられます。特にむかつき、吐き気や嘔吐などはかなり多くの方が副作用として感じるようです。しかし、24時間以内に収まる事がほとんどです。

副作用以外にも、緊急避妊ピルを服用する時の注意すべき点は4つあります。

  • 緊急避妊ピル服用時期が排卵期だった場合、排卵を抑制する効果が認められています。 その為、緊急避妊ピルを飲んだから避妊効果が続くと考えるのは危険です。 生理が来るまでに性交渉を持つ場合は必ず避妊をするようにしてください。
  • 血栓静脈炎や、脳血管障害、乳がん、子宮外妊娠の既往歴がある方の使用は控えるようにしましょう。症状が悪化したり、再発する可能性が高まります。
  • 緊急避妊ピルはエイズやその他性感染症を予防するものではありません。 あくまで避妊効果があるだけです。ですからそれら感染症の予防としてコンドームの使用をお勧めします。もしも、性感染症のリスクのある性交渉をした時には産婦人科への受診をお勧めします。
  • 世界的にはスタンダードな緊急避妊ピルですが日本ではまだ未承認のものです。 しかも緊急避妊ピルは副作用もあるため、緊急避妊ピルは継続的に使用する事は避けましょう。 継続的に避妊したいなら副作用の少ない低用量ピルの使用をおすすめします。
  • ■緊急避妊ピルと低用量ピルの違いとは?

    では緊急避妊ピルと低用量ピルはどのような違いがあるのでしょうか。 2つの違いについてまとめてみましょう。

  • 避妊作用
    緊急避妊ピル:子宮内膜に作用し受精卵の着床を防ぐ。
    低用量ピル:排卵を抑制する。
  • 副作用
    緊急避妊ピル:吐き気や嘔吐、時にはめまいやむくみなども起こる場合もある。 24時間以内に収まる事がほとんどである。
    低用量ピル:ほとんどない。ある場合も使用していくにつれなくなっていく。
  • 服用のタイミング
    緊急避妊ピル:避妊に失敗した性交渉後72時間以内に服用する事。 72時間以上経過した後では効果はない。
    低用量ピル: 1日1錠、毎日決まった時間に服用する事。 飲み忘れや飲み間違いをしない事が前提。
  • 性感染症予防
    緊急避妊ピル: できない。
    低用量ピル: できない。
  • 保険適用の有無
    緊急避妊ピル:保険適用外の自由診療。
    低用量ピル:保険適用外の自由診療。
  • かかる費用
    緊急避妊ピル:1回あたり1万円前後。 医療機関により金額は異なるので要確認。
    低用量ピル:1か月3千円前後。 医療機関により金額は異なるので要確認。
  • 後遺症や重篤な副作用
    緊急避妊ピル:特になし。
    低用量ピル:特になし。
  • 緊急避妊ピルについてお分かりいただけたと思います。望まない妊娠による中絶手術を避けるためにも緊急避妊ピルの存在を知っている事は大きな意味があります。あってはなりませんが性犯罪に巻き込まれた時などはなおさらです。

    この緊急避妊ピルの事を良く知り必要な時には活用してください。多少の副作用はありますが中絶手術と比べたら心の負担も体の負担も雲泥の差です。そして、普段から妊娠を望まない場合は緊急避妊ピルを常用するなどではなく副作用の少ない低用量ピルで確実に避妊できる状態を保ちましょう。

    その時々の場合により薬を賢く選択する事が大切なのです。

     

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