頭髪のヘアサイクルと育毛剤の働きについて

■ヘアサイクルの仕組み

一度生えた後はそのままずっと伸び続けるだけ、と思いがちな毛髪。実はこの毛髪にもヘアサイクルと呼ばれる成長の周期があり寿命があります。身体のその他の部位の体毛に比べ量が多く寿命も長めである為に、あまり意識される事が少ない毛髪や頭皮のヘアサイクルについて説明します。

【発毛】

髪の毛は頭皮から上の部分である毛幹、頭皮の中の部分である毛根の2つの部分に分ける事ができます。
毛髪のヘアサイクルは、まず初めに寿命を終えた髪の根元である毛根で新しい髪の毛が伸び始める事で始まります。 毛根の奥には毛母細胞があり、この毛母細胞が細胞分裂して髪の毛となっていきます。新しい毛に押し上げられ、寿命の来た古い毛髪は毛根から抜け落ちていきます。

【成長期】

次にヘアサイクルのうちのほとんどを占める成長期に入ります。
この成長期は髪の毛にもよりますが4~6年間続きます。また男性よりも女性の髪の毛の成長期は一般に1~2年長いといわれています。
この成長期の期間の間は毛根の毛母細胞は分裂を続け、1日0.3mm~0.5mm程度、1年にすると15cm程度髪の毛が伸び続けます。
この成長期の持続する期間が長ければ1本1本の髪の毛は太く長くなっていきます。

【退行期】

人によって、また毛根によって成長期の期間の長さは異なりますが、成長期を終えた毛髪はその後退行期に入ります。退行期は2~3週間程続きます。 この期間を通して毛根の毛母細胞は細胞分裂を停止して行きます。 退行期以降は毛髪は伸びません。
しかしまだ新しい毛髪も生まれておらず毛根の深さも成長期とは異なっていません。

【休止期】

退行期を終えた毛髪は休止期に入ります。休止期は数か月間続き、この間徐々に毛根の深さが浅くなっていきます。生えている毛髪はこれ以上伸びる事はありません。 休止期の毛髪はブラッシングなどで簡単に抜け落ちます。 毛髪全体の中で常に5~10%の髪の毛は休止期の毛根の活動の無い状態であるといわれています。 休止期に入り数か月経つと、再び発毛が始まりヘアサイクルの始めに戻ります。
同じ毛穴に新しい毛髪が生え始め、生えた毛によって押し上げられる事で寿命を迎えた古い髪の毛は抜け毛として抜け落ちていきます。

■薄毛とヘアサイクルの乱れ

ヘアサイクルの周期の極端な乱れと薄毛には、密接な関わりがある事がわかっています。頭皮から生える毛髪の本数は生まれた時から決まっており、毛穴の数が増える事が無いように頭皮に生える事の出来る毛髪の本数も増える事はありません。ですがヘアサイクルの周期が極端に短くなる事、とくに通常であれば4~6年続く成長期の期間が短くなる事で休止期の毛根の割合が増え、毛幹のある髪の毛の本数が少なくなってしまいます。また充分な成長期の期間を取れなかった細く短い髪の毛ばかりになる事で、生えている髪の毛が少なく見える薄毛の症状が現れてしまいます。そのため育毛剤の多くはさまざまなアプローチでこの成長期の期間を長くし、太い毛髪を長期間生やす作用を持っています。

■ミノキシジルの発毛効果

ミノキシジルは、休眠状態にある毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化して、発毛・育毛を促進します。頭頂部などの毛が薄くなって地肌がすけて見えるようになったときに使います。
ミノキシジルは血管拡張作用のある成分で、高血圧のお薬として使われていましたが、増毛効果があることがわかり薄毛の治療に使われるようになりました。
日本皮膚科学会は、ミノキシジルは「男性の薄毛治療にもっとも推奨できる成分」だとしています。
内服薬にすると副作用がでることがあるので、頭皮にぬる外用薬として使われています。同じ成分の育毛剤にリアップ、ロゲインがあります。「ツゲイン」はリアップ、ロゲインのジェネリック薬品なので、低価格になっています。

■フィナステリドの脱毛予防

フィナステリドは、男性ホルモンにはたらきかける薬です。精巣から分泌される男性ホルモン(TH)は、男らしい体つきや行動欲求、性衝動などを形成するはたらきをしています。
しかしこのTHがある酵素によってジヒドロ・テストステロン(DHT)に変換されると、脱毛を促進するという迷惑なはたらきをするようになります。
遺伝的な理由などでDHTがたくさん作られる男性は、早い人で20代から頭頂部やひたいの生え際の脱毛が多くなります。これが男性型脱毛症(AGA)です。脱毛が目立つようになったとき、頭頂部などの地肌が透けて見えはじめたときに、なるべく早く服用を開始してください。
フィナステリドは、THをDHTに変える5αリダクターゼという酵素のはたらきを阻害することで、脱毛を減らします。
フィナステリドはもともと前立腺肥大の薬に使われていた成分ですが、この薬をのんでいる人たちの髪が濃くなってくることが分って、AGAの治療薬として開発されました。アメリカで1997年に承認され、日本でも2005年に承認されています。

■女性の薄毛について

女性の場合、薄毛に悩む原因は、加齢、更年期障害による女性ホルモンの減少、ストレス、過剰なダイエット、紫外線、食生活の乱れ、妊娠などによるホルモンバランスの変化が原因だと言われています。これらが原因でヘアサイクルが乱れることにより、髪が細くなり頭髪全体の密度が少なくなります。
さらに女性ホルモンの1つである「エストロゲン」は28歳をピークに減少していきます。その後も年齢を重ねるごとに減少し、閉経後は副腎から分泌されますが、極少量になってしまいます。ミノキシジル2%は、女性の育毛剤としてお使いいただけます。

 

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