1分でわかる!ピロリ菌と除菌

■胃がんの原因にもなるピロリ菌

日本人の死因の第1位はがんで、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなっています。様々ながんがある中で、日本人が欧米人に比べると胃がんを発症することが多い原因の1つとしてピロリ菌が挙げられています。ピロリ菌は特に、50代以上の70-80%に感染していると言われています。 ピロリ菌は胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどの消化器系疾患だけでなく、血液疾患やアレルギー疾患との関連も指摘されています。最近では健診などで積極的にピロリ菌のスクリーニング検査が行われており、陽性の場合には除菌療法が推奨されています。
今回はピロリ菌と関連疾患、治療法などについて分かりやすくまとめます。

■昔は胃潰瘍で胃を切除していた

胃酸は私たちの体を有害なものから守るために胃の中を強い酸性に保つ役割を担っています。そのため、昔は胃に細菌が存在することは不可能と考えられていました。つまり胃酸によって殺菌されてしまうため、全ての細菌は生きることができないと思われていたからです。
のちにピロリ菌の発見者であり、ノーベル賞を受賞したワレンとマーシャルが胃の中のピロリ菌の存在を主張した時にも多くの反発を招きました。彼らの発見のお陰で、それまで難治性の胃炎や胃潰瘍に対する治療は胃切除でしたが、患者さんたちは胃を切除しないで済むことになりました。
では、ピロリ菌はなぜ生存が不可能と考えられていた胃の中で生きることができたのでしょうか。それはピロリ菌が持つ大きな特徴によります。ピロリ菌は胃の中の尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解することができるウレアーゼという酵素を分泌します。このピロリ菌に特徴的な酵素によって、胃の中を酸性から中性に保ち、ピロリ菌は長い間胃の壁に住み着くことができるのです。
ピロリ菌は、グラム陰性桿菌という種類に分類される細菌だということが明らかになり、抗生物質が有効だとわかりました。このようにして難治性の胃炎や胃潰瘍の治療法は、胃切除から抗生物質による除菌療法つまり薬の内服をするだけの方法に変更になりました。

■ピロリ菌の感染経路

ピロリ菌のほとんどは免疫力の弱い小児期に感染すると言われており、治療をしない限り自然に排出されることはないと考えられています。感染経路は家庭内での経口感染、特に母子感染が多いと言われています。つまり、口移しで食べ物を与えたりすることにより感染します。
その他にはピロリ菌に汚染された水や食品を介して感染したり、保育園や幼稚園などで感染する可能性もあります。以前はピロリ菌が存在する井戸水などを介して感染することが多いと言われていましたが、最近では衛生環境も改善し若年者におけるピロリ菌の感染率は低下しています。しかし50代、60代ではまだ多く、70-80%が感染している可能性があると言われています。

■ピロリ菌が胃がんを引き起こす理由とは

ピロリ菌が胃の中に存在していると、ウレアーゼによって分解されたアンモニアによって胃の粘膜が傷害されます。また、ピロリ菌はプロテアーゼやリンパーゼという酵素も持っているため、胃粘液が分解され、胃酸による胃粘膜の傷害が増強すると言われています。また、ピロリ菌が感染していると慢性的に炎症を起こしている状態になるため、リンパ球や好中球などの炎症細胞から産生される活性酸素やサイトカインなどの細胞傷害物質が胃の粘膜を傷害します。このようにして傷害を受けると胃炎の状態から萎縮性胃炎となり、胃の細胞が変性し最終的に胃がんになると考えられています。実際にいくつかの研究で、ピロリ菌に感染している患者さんの方が、感染していない患者さんに比べて胃がんを発症しやすいことが証明されています。
ピロリ菌は胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんだけでなく、胃ポリープ、胃MALTリンパ腫、機能性ディスペプシアなどの様々な消化器の病気を引き起こすことが知られています。また、特発性血小板減少性紫斑病や動脈硬化症、慢性蕁麻疹などの消化器以外にも関連していることが明らかになっています。

■ピロリ菌は抗生物質で除菌

ピロリ菌は主に3種類の内服薬を使用して治療します。最初に行う除菌療法のことを1次除菌と呼び、アモキシシリン、クラリスロマイシンという2種類の抗生物質と1種類の胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)を併用します。プロトンポンプ阻害薬には、ラベプラゾール、ランソプラゾール、オメプラゾール、エソメプラゾールなどの種類がありますが、どれでも除菌の成功率は変わらないと言われています。
1次除菌の成功率は約80%で、もし治療がうまく行かなかった場合には2次除菌を行います。2次除菌ではクラリスロマイシンをメトロニダゾールに変えて、1次除菌と同様に1週間内服をします。2次除菌も併せると全体で95%以上が除菌に成功すると考えられています。

■除菌療法の時の注意点と副作用

ピロリ菌の除菌療法は、基本的に1日2回決められた抗生物質と胃酸分泌抑制薬(プロトンポンプ阻害薬)を1週間内服します。1次除菌による成功率は約80%ですが、飲み忘れなどをすると除菌療法の失敗や耐性菌の発現につながります。耐性菌とは、中途半端に抗生物質を使用することによってピロリ菌が抗生物質に対抗できるような性質を備えるように変化してしまい、従来の抗生物質が効かなくなることを意味します。1次除菌で使用するクラリスロマイシンに対して耐性のあるピロリ菌は約30%と言われています。内服による副作用が疑われる時も勝手に中止せず、病院に連絡して確認するように言われることが多いです。
また、タバコやアルコールは薬の作用を減弱させ、除菌失敗につながる可能性があるので控えるようにしましょう。
除菌療法の副作用で多いものは、下痢や軟便、味覚異常、肝機能障害などです。稀ですが、強いアレルギー反応や重篤な腎機能障害、肝機能障害などを引き起こすことがあります。下痢や軟便になる原因としては、抗生物質の内服による腸の中の細菌叢のバランスが崩れるためではないかと考えられ、病院によっては整腸剤も一緒に処方することがあります。
また、除菌治療後に胃酸が逆流することによって起きる逆流性食道炎が5-10%で発症すると言われています。これはピロリ菌の除菌によって、産生が低下していた胃酸の分泌が正常に戻るからと考えられていますが、一時的で症状も軽微なことが多いです。

■最近はインターネットでも除菌できる!?短所と長所

健診や病院などでピロリ菌を検査する方法は様々です。例えば、血液、唾液、尿、便を用いて検査することができますが、吐いた息いわゆる呼気中に含まれる尿素を測定して検査する方法もあります。この検査法は尿素呼気試験と呼ばれ、ピロリ菌がウレアーゼという酵素を使って尿素を分解し二酸化炭素とアンモニアを発生させる性質を利用して開発された方法です。
これらの検査のどれか1つが陽性の場合に、内視鏡検査を行い慢性胃炎や胃潰瘍などの所見を認めた時に保険適応で治療を受けることができます。ピロリ菌感染に対する除菌療法が保険適応になったので治療を希望する人も増えています。病院での診断において、なぜ内視鏡検査を必須としているかというと、ピロリ菌は胃がんを発症させる可能性もあるため早期発見につながる可能性があるからです。内視鏡検査では胃の内部を直接観察するだけでなく、胃の組織を採取し顕微鏡でピロリ菌がいないかどうか確認することもできます。除菌療法後1か月経過した時に、病院では再度尿素呼気試験などで除菌に成功したかどうか確認します。
最近ではインターネットでピロリ菌検査キットや治療薬を購入することができます。インターネットで購入できれば自分で診断し、治療をできるので病院に行く煩わしさや時間を省くことができますし、商品によっては安価になります。
一方で、内視鏡治療を省いてしまうので早期の胃がんなどの病変の発見が遅れたり、自分で行うため適正に使用しないと効果判定が正確でない可能性もあります。また抗生物質によって副作用が出た時に判断に困ることがあるかもしれません。もし個人で購入し、治療後に副作用を疑うような症状が出た場合にはなるべく早く病院に行くようにしましょう。

ピロリ菌の除菌と予防には
  • ピロリ菌除去各1箱パック

    ピロリ菌除去各1箱パック

    ピロリ菌の除去には、抗菌薬である、アモキシシリン配合薬(Novamox-500)とクラリスロマイシン(Klacid)の2種類の薬と、胃酸の分泌を抑える薬、ランソプラゾール配合薬(PEPCIA)、合計3種類の薬を服用します。1日2回、7日間服用することにより、ピロリ菌を除去します。

    1セットあたり¥8,490〜

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  • タケプロンジェネリック15mg

    タケプロンジェネリック15mg

    胃酸の分泌を抑制することにより、胃潰瘍の治りがよくなり痛みや胸焼けもやわらぐと言われております。また、低用量アスピリン療法または抗炎症・鎮痛薬の長期服用時における胃潰瘍の再発予防、“ヘリコバクターやピロリ”の除菌補助、非びらん性胃食道逆流症の治療に用いられます。

    1箱あたり¥4,580〜

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  • パリエットジェネリック10mg

    パリエットジェネリック10mg

    胃粘膜細胞の胃酸分泌機構を阻害し胃酸分泌を抑制します。主に胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの治療に使用されています。パリエット錠は、胃酸の分泌を抑え胃潰瘍の痛みや胸焼けを和らげます。また、鎮痛薬が原因の潰瘍にも有効といわれています。

    1箱あたり¥1,236〜

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